COLUMN for DivingShopダイビングショップ向け経営・集客コラム
ダイビングショップに役立つ価格設定のテクニック7選
INDEX
ダイビングツアーやダイビング器材を提供しているダイビングショップ様であれば、価格をどのように設定するか悩んだことがあるでしょう。
実は、価格設定にはよく用いられるテクニックがあります!
テクニックを活用することで価格設定のお悩みを減らすことができ、売り上げアップにも繋がる可能性があります!
この記事では、ダイビングショップが活用できる価格設定のテクニックを一つづつ見ていきましょう!
ダイビングショップがお得感を演出するテクニック
ダイビングショップの価格設定に活用できる、お得感を演出できるテクニックを7つご紹介します!
自社に合うテクニックが見つかるかもしれないのでぜひご覧ください。
1)アンカリング効果
「アンカリング効果」とは、最初に提示された情報(アンカー)によって判断が左右される心理的な現象のことです。
例えば、アパレルショップで「通常価格は10,000円ですが、今なら特別価格の5,000円!」という表示があると、消費者は5,000円がリーズナブルな価格と捉える可能性が高まります。
もし10,000円というアンカー価格が提示されなかった場合、5,000円は普通の価格として捉えられ、お客様の評価や選択が異なるかもしれません。
もともと5,000円だと、価格に見合った性能や好みを一番の判断基準にするのですが、「通常価格10,000円」という要素がお得感を演出して商品の購入に繋がりやすくしているのです。
2)ROI(コスパ)を伝える
ROI(Return On Investment)とは、投じた費用に対してどれだけの利益を得られたかを示す指標です。
一般的に使われている言葉だと、「コスパ」に近い意味を持ちます。
人は商品を買う際、「この商品は費用に見合うだけの価値があるのかな」と手に入れた後のリターンやメリットを考えるのが一般的です。
そこで事前に、「この商品を買って得られるもの」を示しておくことで、顧客の不安を解消できます。
例として、ウェットスーツの販売を考えてみましょう。
店舗を訪れた人が、ダイビングをする際は毎回ウェットスーツをレンタルしていたとします。
ウェットスーツのレンタルに2,000〜3,000円かかる場合、60,000円のウェットスーツを買って20回使えばお得ということになります。
さらに、この場合は「同じ料金を支払うなら知らない人が着たサイズの合わない製品より、自分専用のサイズが合ったウェットスーツを着た方が良い」という訴求もできるでしょう。
「20回使えばウェットスーツのレンタル代の元をとれます!」
このような訴求ができれば、長期的に商品を使う顧客に価値を伝えやすいでしょう。
3)特典をつける
商品購入時に特典をつけると、価値を上乗せすることができます。
特典をつける際は、本来の価格も記載するようにしておきましょう。
- 特典①:19,800円相当のマスクをプレゼント!
- 特典②:年間24,000円の補償プランに無料加入!
- 特典③:9,980円相当の初回オーバーホールにかかる基本料金が無料!
このような特典があると、多少高い商品でもかなりお得感がありますよね。
特典がない通常の場合だとお客様は、「この商品は価格に見合う価値があるのかな」と購入するか検討をします。
しかし特典があると、買った時点でおまけ分の価値が上乗せされているので「これもこれもついてきてお得だから買おう!」といった心理になり購買意欲を高めることが期待できます。
ここで注意が必要なのは、特典を付けすぎないことです。
店舗の利益を無視して特典をたくさん付けていては元も子もないので、バランスよくお得感を演出できる特典を考えてみると良いでしょう。
4)端数価格効果
商品価格を、「200円」や「1,000円」などキリのいい数字ではなく、「198円」や「980円」など端数がある価格に設定することで実際よりも安く感じる効果を「端数価格効果」と言います。
例えば、もともと10,000円の商品を9,800円に設定すると、200円という価格差以上に安く感じられるため、消費者は端数価格の商品を選びやすくなります。
なぜこのような現象が起こるかというと、人間の意思決定は合理的ではなく、感情や直感に左右されるからです。
整数ではなく端数の価格にすることで、「少しだけ安い」「1,000円未満だ」という認識が最初に生まれます。
このように端数価格効果を上手に使うことで、端数分の値下げ以上の販促効果が見込めるでしょう。
5)ジャストプライス価格にする
ジャストプライス価格とは文字通り、「500円」「1,000円」「10,000円」などキリの良い数字に商品価格を設定することです。
端数効果のようにお得感を演出するのが目的ではなく、顧客が価格を感覚的に認識しやすくするためのテクニックです。
ここではダイビングツアーの例を用いてジャストプライス価格の効果を見てみましょう。
- ①ダイビングツアー:9,000円
- ②ダイビングツアー:8,980円
②の8,980円は、若干わかりづらく現地でも支払いが億劫になってしまいそうではないでしょうか?
このように、「すべてコミコミで9,000円」のような表示にしておくことでジャストプライス効果が働き、顧客は気軽にサービスを利用できます。
またこのジャストプライス価格は、横並びの商品が複数あるときも効果的です。
レンタル品として、「水中カメラ2,000円」「SDカード1,000円」「シグナルフロート1,500円」と並んでいれば、「ついでにこれも借りておこう」というふうに気軽に利用してもらいやすくなるでしょう。
6)金額を日割りにする
金額を日割りにすることも、価格を安く見せることに繋がります。
たとえば、1万円のマスクを販売する際に「1年使えば1回あたり500円(年20回の使用を想定)」とすることで、レンタルするよりも安いと感じてもらえます。
ダイビングはそこまで頻繁に行うアクティビティではないため日割りは難しいですが、1回あたり〇〇円!という訴求でお得感を感じてもらえるでしょう!
7)松竹梅
価格設定で用いられる「松竹梅」は、商品やサービスを3つのグレードに分けて価格設定を行う手法で、多くの業界で用いられています。
「松」は最も高価なグレードで、プレミアムなイメージを持つことが特徴です。
「竹」は中価格帯のグレードで、理由は後述しますが一番売りたい商品をこの価格帯に設定することが一般的です。
「梅」は最も低価格のグレードで、気軽に手が届くライトなプランという扱われ方をすることが多いでしょう。
この3つの中で真ん中の「竹」が選ばれやすいのには、3つの選択肢がある場合に真ん中を選ぼうとする人間の心理が影響しています。
「高いものを購入して失敗するリスクが気になる」「安すぎても品質やサービスが不安」といった考えの影響で、結果的に真ん中の価格帯を選ぶことが多くなります。
よく見かけるお寿司の例だと、このような価格設定があります。
- 特上にぎり:10,000円
- 上にぎり:5,000円
- 並にぎり:3,000円
これを見た多くの方が上にぎりを注文するのではないでしょうか。
このように、一番売りたい商品やサービスを中心に上位プランと下位プランをもうけることで売上や利益率のアップに繋がる可能性があります。
価格の見せ方を見直して売上や利益率のアップを目指そう!
ここまで、ダイビングショップが活用できる価格設定のテクニックをご紹介しました。
今回ご紹介した7つの中に自社に合うテクニックがあればぜひ活用してみてください!
顧客がつい買いたくなるような価格設定をすることができれば、売り上げや販売数のアップに繋がるでしょう。
提供している商品やサービス、お店のコンセプトによっても適切な価格は異なるため、まずはどの価格設定テクニックが自社に合うか考えてみましょう!