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マーケティング戦略の第一歩!STP分析を徹底解説

マーケティング戦略の第一歩!STP分析を徹底解説

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皆さんは商品やサービスを売る時、こんな悩みを抱えたことはありませんか?

「自分たちの商品・サービスの市場がどんな状況なのか分からない…」

「良い商品だと思うのに、なぜかあまり客うけが悪い…」

「競合の店の価格の方が高いのに、なぜか自分たちより人気だ…」

そんな悩みをお持ちの方は、「STP分析」というマーケティング手法を行えば解決方法が分かるかもしれません。

この記事では、STP分析とは何か、STP分析を行うメリットと手順、注意点について説明します。

STP分析とは?

STP分析は、商品やサービスを売る時に役立つ分析手法です。

セグメンテーション(Segmentation)で市場を細かく分け、ターゲティング(Targeting)で分けた市場グループのどれをターゲットとするかを決定し、ポジショニング(Targeting)で競合他者と比較した市場でのポジションを決定します。

STP分析を行うことで、市場を複数のグループに分け、ターゲットとする市場を選ぶことができ、市場における立ち位置が明確になります。マーケティング戦略をスムーズに計画・実行することにつながります。

次の項目では、STP分析の3つの工程について解説していきます。

セグメンテーション

セグメンテーション(Segmentation)は、顧客の性質やニーズなどを基準として、市場を細かくグループ分けすることを指します。

セグメンテーションの分類方法は大きく分けて以下の4種類となります。

  • 地理的変数(ジオグラフィック・セグメンテーション)
  • 人口動態変数(デモグラフィック・セグメンテーション)
  • 心理的変数(サイコグラフィック・セグメンテーション)
  • 行動変数(ビヘイビアル・セグメンテーション)

上から順に説明します。

地理的変数(ジオグラフィック・セグメンテーション)

国、住んでいる地域、自治体の規模、気候、宗教・慣習などの文化的要因といった地理的な要素をベースに市場を分類する方法です。
主に地図や国の調査結果などを参考に調査します。
顧客が必要とする商品やサービスには、地域差があることが多いため、広範囲の地域で事業を展開する場合、重要となってる項目です。

人口動態変数(デモグラフィック・セグメンテーション)

年齢、性別、職業、所得、学歴、ライフステージ等の、顧客の性質(属性)によって市場を分類する方法です。
国や自治体、企業などから発表された統計調査を参考に判断します。

心理的変数(サイコグラフィック・セグメンテーション)

ライフスタイルや性格、趣味や価値観など心理的な部分に重点を置いた分類方法です。
たくさんの人のデータを集めて、アンケートや聞き取り調査をして、その人がどんな性格や趣味を持っているかを推測する方法です。
ただし、この方法は、調べる人の数が多いと、どの人を狙っているのかわかりにくくなったり、流行や時代の影響を受けやすいという注意点があります。

行動変数(ビヘイビアル・セグメンテーション)

商品・サービスに対して、顧客が起こした行動に注目した分類方法です。購入した使用状況、購入・利用頻度、利用するタイミングやロイヤリティ度(商品に対する愛着や親しみ)といった情報を行動追跡データを利用して判断します。

上記の4つの分類方法を単独・もしくは組み合わせて、市場のグループ分けを行います。

複数のセグメンテーションを使用することで、より細かい市場の分類が可能ですが、自社のマーケティングに不必要な必要な情報も多くなってしまい、調査に時間もかかってしまいます。そのため、「4R」というルールを守ってセグメンテーションを行いましょう。

  • Rank(優先順位)…自社の基準(強みや経営戦略)と比較した各セグメントの優先度。
  • Realistic(規模の有効性)…その市場で自社が満足する売上・利益を獲得することができるか。
  • Response(測定可能性)…セグメントの規模・購買力・特性などを明確に測定できるか、マーケティング戦略実施後の反応を測定できるか。
  • Reach(到達可能性)…商品やサービスを提供したり、広告を実際に届けられるか、コストは許容範囲であるか。

また、あまりにも時間をかけて分析してしまうとキリがないため、あらかじめ調査する期限を決めておいたほうが良いでしょう。

ターゲティング

ターゲティング(Targeting)は、グループ分けした市場であるセグメントの中から、自社が狙うべき対象を決めることです。

ターゲティングでは以下の3つの手法が使用されます。

  • 集中型マーケティング

…ターゲットを少数、もしくは1つに絞り込みマーケティングを行います。ニッチな商品やファンの多い高級ブランドと相性の良い手法です。資金を特定の市場内に集中することで、競合の会社より優位性を得ることができたり、コストを抑えつつマーケティングを行うことができます。

  • 差別化マーケティング

…複数のセグメントに対して、それぞれのニーズに合った商品・サービス、マーケティング施策を実行する方法です。経営資源が豊富な大手の企業などは、この方法で市場の多くをカバーする戦略を取っています。

  • 無差別型マーケティング

細分化したセグメントのどれかを対象とするのではなく、市場全体に対して1つの商品・サービスを展開する方法です。幅広い顧客にリーチすることができますが、ニーズが多様化している現在では、資金が潤沢な大企業以外では難しい方法でもあります。

ポジショニング

ポジショニング(Positioning)は、ターゲットにしたセグメント(市場)において、自社が同業他社に対して優位となる立ち位置を決めることです。自社の立ち位置を明確にするには、競合の商品・サービスと価格・機能・品質などの調査を行う必要があります。そのうえで、自社商品の強みとなる要素を把握します。

また、価格や性能を踏まえつつ、そこから「顧客が買うことを決める基準」となる心理面についても仮説を立てておきましょう。

ポジショニングを考える際には下記のようなポジショニング・マップという図を使用しましょう。

ポジショニング・マップは2つの軸から構成されます。マップの軸は商品やサービスを選ぶ基準になる要因であることが条件です。主な軸として価格(高いか安いか)や性能(シンプルなのか多機能なのか)、コンセプト(大人数向けか、少人数向けか)などが挙げられます。

STP分析を行うときの注意点

①市場の大きさと収益性を確認する

STP分析を行い、自社の強みが活かせる立ち位置を見つけることができても安心してはいけません。収益性が期待できるほどの規模ではなかったり、将来的に拡大が見込めない市場やポジションである可能性もあります。

②順番にこだわりすぎない

STP分析は3つの手順が連動しているため、どの項目から始めても、分析結果に影響はありません。そのため、分析している項目が難しくなってきた場合は、別の項目の分析に移っても良いでしょう。

ただし、STP分析に慣れていない人や初めて行う人は、市場全体を把握するためにも、セグメンテーションの分析から始めたほうがいいかもしれないです。

③STP分析以外のマーケティング手法も取り入れる

STP分析を行うだけでも、市場・顧客・自社についての多くの情報を整理することができますが、他の手法を取り入れることで、より正確な分析を行うことができます。

例えば、政治や経済・社会状況などの自社を取り巻く外部環境が、どのような影響を与えるかを分析するPEST分析で、STP分析の結果の正確性を確認することも可能です。

また、ターゲティング戦略やポジション戦略を考える前に、外部環境と内部環境をプラス要因とマイナス要因を分けて分析するSWAT分析を行うことで、自社の強みや市場の状況をより詳しく知ることができます。

自社や商品の想像上のユーザーであるペルソナを作成している方は、STP分析を行うときにも役に立つでしょう。

ペルソナの詳しい解説については以下の記事をご覧ください。

見えるお客さま像!マーケティング手法「ペルソナ」を徹底解説
https://bitknot.co.jp/column/20153/

STP分析についてのまとめ

いかがだったでしょうか?

ここまでの内容をまとめると以下の通りです。

  • STP分析とは、市場を細かく分け、分けた市場グループのどれをターゲットとするかを決定し、競合他者と比較した市場でのポジションを決定するマーケティングの分析手法のこと。
  • STP分析を行うことで自社の市場における立ち位置が明確になり、マーケティング戦略をスムーズに計画・実行することにつながる。
  • セグメンテーションは主に、地理的変数・人口動態変数・心理的変数・行動変数の4つの視点から分類していく。
  • ターゲティングは、集中型マーケティング・差別化マーケティング・無差別型マーケティングの3つの方法が代表的である。
  • ポジショニングを決めるときは、「顧客が買うことを決める基準」を考え、その基準を軸として設定したポジショニング・マップを使って、自社と競合他社のポジショニングを比較していく。
  • STP分析をするときのポイントは3つ。

①市場の大きさと収益性を確認する。

②順番にこだわりすぎない。

③STP分析以外のマーケティング手法も取り入れる。

これからの将来、「ただ良い商品・サービスを提供したら売れる」わけではありません。

買ってくれる側である顧客に、「価値がある商品である」「良いサービスである」ことを知ってもらうための方法、つまりマーケティングを工夫する必要があるのです。

皆さんもSTP分析を活用して、本格的なマーケティング戦略の第一歩を始めてみてはどうでしょうか。

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