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【徹底解説】レスポンシブル・ツーリズムの取り組み方と事例を紹介!集客におけるメリットも!

【徹底解説】レスポンシブル・ツーリズムの取り組み方と事例を紹介!集客におけるメリットも!

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近年、観光業界において「レスポンシブル・ツーリズム」という言葉が注目されています。
コロナによるパンデミックが始まったあたりから意識されるようになった考え方です。

レスポンシブル・ツーリズムを一言で説明すると「責任ある観光を心がけ、観光地を守る取り組み」のことですが、詳しい事例や方法を知っている方は少ないのではないでしょうか。

「こちら側で何を意識すれば良いのか分からない…」

「何かショップ側にメリットはあるの?」

「事例があれば教えてほしい」

そのようなお悩みを持つ方のために、この記事では、レスポンシブル・ツーリズムの概要や、集客においてどのようなメリットがあるのか、そして沖縄やダイビングに当てはめた際の具体的な取り組み方法や事例について詳しく解説していきます。

この記事を読めば、レスポンシブル・ツーリズムがどういう考え方なのかを理解したうえで、実際にショップの運営にも取り入れることができるようになるかと思います。
ぜひ参考にしてみてください!

レスポンシブル・ツーリズムとは?

レスポンシブル・ツーリズム(責任ある観光)は、観光を受け入れる地域・事業者側だけでなく、地域へ来てくれる観光客側も責任を持った行動をしてもらうことで、よりより観光地を作る取り組みのことです。

今までの場合だと、観光客は「客」として、観光地へ訪れ、無条件に楽しんでいるだけでも良かったのです。
しかし、レスポンシブル・ツーリズムの考えを適用すると、観光客も自らが訪れたことによって、その土地にどのような影響・負荷を与えてしまうのかを理解したうえで適切な行動を取る必要があります。

なぜレスポンシブル・ツーリズムが注目され始めたのか?

レスポンシブル・ツーリズムが注目されたのは、大きく二つの要因があります。
一つ目は、近年のオーバーツーリズム(観光公害)による影響です。

オーバーツーリズムとは、「特定の観光地において、訪問客の著しい増加が、地域住民の生活や自然環境、景観等に対して限度を超える負の影響をもたらしたり、観光客の満足度を著しく低下させるような状況」のことを指します。
特に日本では、富士山でのポイ捨ての増加や、京都の舞妓・芸妓さんへの無断撮影・バスや電車等の交通機関の混雑化などが発生し、コロナ以前から問題となっていました。

二つ目に新型コロナウイルスの影響です。各地域は、感染を抑えつつも観光事業を発展・継続させるために、自分たちの感染対策はもちろんのこと、「協力してくれる観光客」を獲得する必要が出てきました。
どれだけ観光地側で対策しても、外側から来る観光客が自分本位な人ばかりだと、結果的に感染が広がり、地域に悪影響を与えてしまうためです。
以前から課題となっていたオーバーツーリズムが、コロナの影響でより問題視されるようになったのです。

そして、アフターコロナとなった現在、2024年の訪日外国人は3686万人とコロナ前の2019年を超えて過去最高の数値を記録しています。
今までと同じ対応だと、今後オーバーツーリズムの影響を受ける地域が増加することが考えられます。
それを食い止めるためにもレスポンシブル・ツーリズムの考えが注目されるようになってきました。

レスポンシブル・ツーリズムを取り組むことによる集客メリット3選

レスポンシブル・ツーリズムの概念は、観光客の意識の変化とともに、集客においても重要な要素となりつつあります。

新しい客層の獲得

レスポンシブル・ツーリズムの取り組みを行うことで、取り組みに関心のある観光地を大切にしてくれる観光客がおのずと増えることになります。

そういった意識の高い観光客が増えることは、新しい顧客層を開拓することと同じです。
観光地を大切にする質の高い客層は、リピートが期待でき、トラブル発生も少なくなることが想定されます。
レスポンシブル・ツーリズムに興味関心の高い層へ自社を知ってもらうには、自分たちの取り組みを積極的にアピールすることが重要です。
WebサイトやSNSでの情報発信、パンフレットやツアーへの組み込みなど、様々な方法で情報を発信しましょう。

企業のイメージアップ

レスポンシブル・ツーリズムへの取り組みが周知されることで、企業のイメージアップにつながります。
地域環境や生活している住民に配慮した行いが社会的責任(CSR)を果たすことになります。そういった実績があることで「ちゃんとしているお店なんだな」と知ってもらい信頼性も向上するのです。
どれだけ価格が安くても、観光地へのリスペクトがないダイビングショップには、ユーザーも依頼したくないですからね。

差別化戦略

多くの観光地が類似したサービスを提供する中で、レスポンシブル・ツーリズムに取り組むことは、同業他社との差別化を図る上で有効な手段となります。
自社ならではの特徴があるということは、「価格の安さ」などの部分で勝負する必要がなくなります。
特に、レスポンシブル・ツーリズムの考え方を取り入れた特別なアクティビティやレジャーを立ち上げることができれば、競合他社はなかなか真似できないため、市場において非常に優位に立つことができます。

沖縄とダイビングにおけるレスポンシブル・ツーリズムの取り組み方法3選

沖縄は、美しい自然や独自の文化が魅力の観光地ですが、近年、観光客の増加に伴い、環境への負荷や地域住民との摩擦などが課題となっています。

また、沖縄の主要な観光資源であるダイビングは、サンゴ礁の破壊や海洋生物へのストレスなど、環境への影響が懸念されています。

今後も、安心安全な観光地として維持していくためには、前述の課題に取り組む必要があります。

それでは、沖縄の観光事業者やダイビングショップ・マリンレジャー事業者はどういった取り組みをしていけば良いのか。具体的に紹介していきます。

自然環境への配慮

先ほども言及したように、アクティビティの際には、自然環境を損なわないように注意しましょう。
例えば、シュノーケリングは、サンゴ礁や魚などの海の生き物を間近で観察することができます。気分が上がっている観光客の方は見るだけでなく、「触ってみたい」と思ってしまうでしょう。
しかし、そういった自然環境に安易に触れてはいけません。
人間の手に触れることでサンゴ礁などの自然環境を壊してしまう可能性があるからです。
アクティビティを始める前に、事前注意や環境保全のための行動例を知らせておくと良いでしょう。
もしくは海辺のゴミ拾いなど簡単にできる取り組みをレジャー企画に盛り込んでみるのもアイデアの一つです。

観光地域との調和とリスペクト

地域をないがしろにする、調和から外れるような行動やリスペクトの足りない商売をするのはしないようにしましょう。
特に、沖縄では御嶽などの神聖な土地や地域行事も多く存在するため、住民が大切にしている場所や文化を尊重する姿勢が求められます。
アクティビティを行う時期や場所も、住民の生活を考慮した対応をしたいですね。

レスポンシブル・ツーリズムに関する情報発信

観光客を迎え入れる側の事業者が対策するのも大切ですが、レスポンシブル・ツーリズムは「観光客にも訪れた地域へ責任を持って行動してもらう」意識が必要になります。
そのため、レスポンシブル・ツーリズムとは何か、アクティビティをする際にはどういったことに注意してほしいのか、などを観光客へ伝えていくことも大事な取り組みと言えます。

レジャー前の注意事項として、レスポンシブル・ツーリズムについて説明するのも良いでしょう。
日ごろからSNS投稿で情報発信することも、自社ブランディングを行えて一石二鳥と言えます。

実際のレスポンシブル・ツーリズムの導入事例

実際にどういったレスポンシブル・ツーリズムの取り組みを行っているのか事例を二つ紹介します。

 沖縄県 竹富町 :「またねっ!」と言えるような観光地づくり

沖縄県の八重山郡に位置する竹富町では、観光客に「またねっ!と言いたいから」をスローガンに「地域に受け入れられる旅行者になる8つのアクション」を定義づけしています。
また、自治体である竹富町も、国内初となる自然ガイドの免許制度の導入や、自然環境に優しい街頭の設置などを行っています。

まさしくレスポンシブル・ツーリズムの「責任ある観光」を体現している自治体だと言えます。

関連ページ:竹富町 責任ある観光(レスポンシブル・ツーリズム)

 タイ タオ島:環境保全ワークショップ「SPOT LIGHT」

タイのタオ島では「SPOT LIGHT」というイベントが開催されました。
このイベントはタオ島が率先して取り組んでいる環境保全活動に、観光客もワークショップという形で現地の方と一緒に体験することができます。

体験メニューは、

  • サンゴ礁のリハビリテーションケア
  • 水中クリーンアップおよびビーチクリーンアップ
  • 地域森林のリハビリテーション
  • シーグラスでアクセサリーを作るワークショップ
  • 廃棄プラスチックのアップサイクルワークショップ

などなど、多種多様なコースを展開していました。
タオ島ではこういった取り組みが15年以上前から実施されているようです。
レスポンシブル・ツーリズムの考えが浸透していない日本にとっては、モデルケースとして参考にすべきかもしれませんね!

関連ページ:「エコアイランド」、タイのタオ島で『Responsible Tourism』 | OKITIVE

まとめ

いかがだったでしょうか?
この記事では、レスポンシブル・ツーリズムの概要や、集客においてどのようなメリットがあるのか、そして沖縄やダイビングに当てはめた際の具体的な取り組み方法、事例について詳しく解説しました。

レスポンシブル・ツーリズムは、観光客・地域住民・事業者のそれぞれが、より良い未来を築くために取り組んでいく必要があります。
この記事をきっかけに、沖縄の美しい自然や文化を守りながら、私たち一人ひとりができることを「責任」を持って考えてみましょう!

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