COLUMN for DivingShopダイビングショップ向け経営・集客コラム
【かんたん理解!】SWOT分析で戦略を決める!基本的な分析方法を解説!
INDEX
あなたは、ご自身が経営されているダイビングショップについて、こんな風に考えたことはありませんか?
「もっと集客したいけど、どうすればいいんだろう?」
「競合他社との差をどうつければいいんだろう?」
「新しいサービスを始めたいけど、成功するだろうか?」
集客やマーケティングは、決まった正解がないため、どうやっていいか分からないという方も少なくありません。
上記の疑問を解決し、経営されているダイビングショップをより良く成長させるために役立つのが、SWOT分析です。
この記事では、
- SWOT分析とは何か
- SWOT分析を行う目的
- SWOT分析のやり方
- SWOT分析をもっと上手く活用するには
について、解説していきます。
現状のマーケティング戦略にお悩みの方は、課題を解決できる手がかりになるかもしれないです。ぜひご参考ください!
SWOT分析とは?
SWOT分析とは、ある事業や商品について、その強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会・チャンス(Opportunities)、脅威・リスク(Threats)の4つの要素から分析する方法です。
それぞれの要素を簡潔に表したのが下記となります。
- 強み(Strengths): 自社の独自の強み・長所。競合他社と差別化できる点
- 弱み(Weaknesses): 自社の改善すべき点、競合他社との差
- 機会(Opportunities): 自社が活かせる外部環境のチャンス
- 脅威(Threats): 自社が直面する外部環境の脅威・リスク
SWOT分析を行う目的
SWOT分析を行う目的は、自社の特徴や商品などの内部環境と、流行りや政治・経済状況など、外部環境を洗い出し、分析することで、今の状況を理解し、将来的な経営の道筋を立てることにあります。
SWOT分析のやり方は3段階に分けられる!
SWOT分析は、主に3つの行程で進めていきます。
- 明確な目標・ゴールを決めておく
- 外部環境を分析する
- 内部環境を分析する
順に説明していきます
明確な目標・ゴールを決めておく
まず、分析を始めるまえに、SWOT分析を行うことで、どういう風になりたいか、何を知りたいのか、得た情報で何を行いたいのかという目標を立てておきましょう。
目標や明確なゴールがない場合、分析しただけで満足してしまったり、分析がいつまでたっても終わらない、なんてこともあります。
あくまでもSWOT分析は手段である、という点を意識して取り組みましょう。
外部環境を分析する
目標を決めたら、次は外部環境について分析していきます。
SWOT分析の構成要素において、機会(Opportunities)と脅威(Threats)が、外部環境にあたる部分です。
機会と脅威の具体的な例として、以下の要素が挙げられます。
基本的には、自社ではコントロールできない部分が外部環境に該当します。
- 業界の市場規模
- 業界の成長性
- 競合他社
- 経済状況
- 政治・社会体制
- 利用ユーザーのニーズ・年齢層
外部環境を分析する際は、別の分析手法を組み合わせるのもオススメです。
例えば、PEST分析は、Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)Technology(技術)という4つの広い視点から分析する方法です。
自社が所属している業界外を洗い出すのに有効と言えますね。
ちなみに外部環境から進めることで、自社や商材に対して思い込みのない、客観的な状態で分析を始められます。
内部環境を分析する
外部環境の分析を終えたら、内部環境の分析に移っていきます。
SWOT分析の構成要素において、強み(Strengths)と弱み(Weaknesses)が、内部環境にあたります。
強みと弱みの具体例として、以下の要素が挙げられます。
- 自社や商品の認知度・ブランド力
- 価格
- 店舗の立地
- 商品・サービスの品質
- 従業員数
内部環境を整理・分析することで、自社のどの部分が他と比較して優れている部分なのか、逆に弱い部分なのかを把握することができます。
また、外部環境の分析でも言えますが、できるだけ多様な視点を取り入れた分析を行いましょう。
特定の部署や裁量権をもった人のみで分析を行うと、視点に型よりが出てしまい、アイデアのヒントを見逃してしまう恐れがあります。
多くの視点を取り入れるためにも、ある程度SWOT分析用のチームや調査シートを作成しておくのも良いかもしれませんね。
分析結果で明らかになった強み・弱みをもとに、マーケティング戦略を練っていきましょう。
SWOT分析をよりうまく活用する方法
SWOT分析を行い、自社の状況と将来的な予測も見えてきたのではないでしょうか。
しかし、ここで終わってしまっては、もったいないです。
SWOT分析をより上手く活用するために、次の二点を忘れないようにしましょう。
- 継続的に分析を行う
- クロスSWOT分析を行う
上から順に説明します。
継続的に分析を行う
SWOT分析は一度やったから終わり、というわけにはいきません。
外部環境・内部環境ともに、状況は変化し続けるものです。
特に外部環境においては、現代社会の進歩は早く、1年前の分析結果では他社に付いていけないことに陥るでしょう。
自社が保有している最新のデータベースやアンケート結果なども活用して、最新の分析結果といえるものを目指します。
クロスSWOT分析を行う
SWOT分析を行い、現在の状況や課題が把握できたら、今後打ち出していくマーケティング案を具体的に落とし込んでいきましょう。
そのためには、クロスSWOT分析が有効です。
クロスSWOT分析は、SWOT分析で洗い出した「強み」、「弱み」、「機会・チャンス」、「脅威・リスク(Threats)」をそれぞれ組み合わせることで、今後の会社の動きや方針を決める具体的な計画を作る方法です。
掛け合わせは以下の4つとなります。
- 強み×機会: 自社の強みを活かして、新たな機会を捉える戦略
- 弱み×機会: 弱みを克服し、新たな機会を捉える戦略
- 強み×脅威: 強みを活かして、脅威を回避または最小化する戦略
- 弱み×脅威: 弱みを克服し、脅威を回避または最小化する戦略
ダイビングショップで例を挙げましょう。
SWOT分析で以下のような要素が明らかになったとします。
強み(Strength) | 弱み(Weakness) | 機会(Opportunity) | 脅威(Threat) |
---|---|---|---|
経験豊富なインストラクター | 立地が駅から遠い | ダイビングブームの到来 | 競合店の増加 |
豊富なダイビングコース | 店舗が狭く、設備が老朽化 | 海外旅行の規制緩和 | 気候変動による海況の変化 |
地域密着型のサービス | 集客力が弱い | 新たなダイビングスポットの発見 | 海洋汚染の進行 |
それぞれの要素をクロスSWOT分析で掛け合わせると、
以下のような具体的なやり方が分かってきます。
強み×機会
- 経験豊富なインストラクター×ダイビングブームの到来:
新規顧客向けに初心者向けのダイビングコースを充実させ、リピーター育成に繋げる。 - 豊富なダイビングコース×海外旅行の規制緩和:
海外ダイビングツアーを企画し、新たな顧客層を開拓する。
弱み×機会
- 立地が駅から遠い×ダイビングブームの到来:
送迎サービスの充実やオンラインでの予約システム導入により、アクセス性を向上させる。 - 集客力が弱い×新たなダイビングスポットの発見:
SNSを活用した積極的な情報発信や、体験ダイビングのキャンペーンを実施し、集客力を強化する。
強み×脅威
- 経験豊富なインストラクター×競合店の増加:
安全性の高いダイビング指導をアピールし、他店との差別化を図る。 - 地域密着型のサービス×海洋汚染の進行:
環境保護活動に積極的に参加し、地域住民との連携を深めることで、店舗のイメージアップを図る。
弱み×脅威
- 店舗が狭く、設備が老朽化×競合店の増加:
店舗のリニューアルや設備投資を行い、快適なダイビング環境を提供する。 - 集客力が弱い×気候変動による海況の変化:
オフシーズンの集客対策として、室内でのダイビング理論講習や器材メンテナンス講座を開催する。
SWOT分析を終えるまでがゴールではなく、必ず具体的な計画・行動まで落とし込めることが重要です。
SWOT分析を活用して、自社のマーケ戦略に活かしていこう
いかがだったでしょうか?
この記事では、SWOT分析とは何か、SWOT分析を行う目的とやり方、上手く活用するための方法について解説しました。
SWOT分析を行うことで、現状の会社の姿や課題も見えてくると思います。
見えてきた課題はそのままにせず、すぐに計画まで落とし込み、改善に至るように動いていきましょう!